親の不安度について

不登校の子をもつ親との交流を重ねてきて、親が持つ課題には共通性があることを感じています。

自分だけと思っていることも、同じように困っている人がいるのです。

わかってくれる人がいないと思いこまずに、つながりを持って欲しいと願っています。

 

共通の課題を種類で分けると

 

・子どもの対応

・支援との繫がり

・親自身の生活

 

このようになると思います。

これを縦割りとした時に横糸となるのは

 

「発達特性の理解」

「家族・支援者との役割分担」

「選択肢の豊富さ」

 

だと私は考えます。

悩みは共通ですが、そこには順番があり、子どもが不登校になった時、まず実質的な情報や相談場所がなくて悩んで模索し、徐々に向き合うものが本質化していくのを感じます。

 

ここで、イクミナルが、昨年の春から夏にかけて取ったアンケートの一部を紹介します。

 

「不登校になってすぐの頃の不安度」

「今の不安度」

この2点について尋ねた結果です。

 

 

ここでみられる数値は非常に顕著で、当初の数値は10段階評価で80%以上が不安度8~10。

混乱期を経過したのちには、数値はかなり落ち着いているのが観られます。

(経過した年月の長さについては聞いていませんでした)

 

そして、フリーコメントをみると、

当初のコメントは

「お先真っ暗」

「気が狂うと思った」

「どうしていいのかわからなかった」

というものであるのに対し、

落ち着いた段階にいる人たちのコメントは

「このことがあったおかげで、子どものことを理解できた」

「大切なものに気付かせてもらった」

「子どもがその子らしく生きてくれたらいい」

などと変化しています。

 

こちらのアンケートは、交流会を通じて知り合った方以外にも、全国ベースで50名以上の方に解答していただいたので、回答者の層にそこまでの隔たりがあったとは思えません。

回答者はほぼ100%母親でした。

お母さんはたくましく、子ども達の変化を見守っていることを感じます。

オンラインの交流により、全国各地からの意見が集まったことから、課題が全国共通であると捉えられることにも、意義がありました。

交流で感じた課題について、当事者のみでは堂々巡りになってしまうことを感じて、課題を反映させて昨年「不登校理解セミナー」を実施し、今年は「コミュニケーション向上ワークショップ」を開催中です。

 

これまでは、ネットの情報を駆使して、その中から自分に合ったものを手探りしなくてはならなかった時間を短縮し、少しでも罪悪感を軽減し、保護者の方と、その先にいるお子さん達が、必要以上に自己肯定感を下げずに歩んで欲しいと、心から願っています。

 

加藤

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