まなびのコーディネーションとは
9月より「まなびのコーディネーション相談会」をスタートしました。
まなびのコーディネーションという言葉は聞きなれないと思いますので、説明したいと思います。
まず、「まなび」とは、学校における教科学習に限らず、生活の知恵を身につけたり、哲学的に考えること等、広い意味で用いています。
「学習」というと繰り返していく中で身につけていくこと。「勉強」というと知識の習得というイメージがあるため、あえて「まなび」としております。
次に、「コーディネーション」。
こちらは、端的に言えば、せっかく増えている教育の機会を活用してつながりを定着させるためのサポートのことです。
今、ICTが導入されたり、居場所やフリースクール、相談先が増えて以前より目に付くようになっています。しかし、つながるに至らなかったり、つながってもどうもしっくり来なくて定着せず、だんだん次の一歩を踏み出しにくくなる方もいらっしゃいます。
・動画を配信したので観てください。
・タブレット支給するから使ってください。
・居場所があるから来てください。
と言われても、一度学校で嫌な経験をした子ども達は、コントロールされるような感覚を持ったり、何から始めるのかイメージできなかったり、トライはしてみても継続するほどの意欲が湧かない場合もあるのです。(提供側の方を揶揄するつもりはございませんm(__)m)
そのため、利用・活用の前段階でどのようなことが起きているのか、どのようなステップを歩めばよいのかを可視化することも、大切な支援、サポートだと思っています。
経験したことがなければ想像に及ばないのは当然であり、自分たちも未経験のことでは同じことをしているのかもしれないのですが、人は無意識に、自分の出来ることは相手も出来て当然、自己責任と思いがちです。
せっかく機会が増えているのに、その無意識さで誰かが遠ざかったり、必要なものが届かなくなるのはとても勿体ない。
そこで、同様の経験したものが、経験的知識を大切にしながらも、それにとらわれない客観視に努め、専門性や多角的な観点を持って、気持ちの代弁や取捨選択のサポートをすることが、役に立つと考えています。
専門家は、特化した専門分野を持っているために、まずは、垣根を設けず、あらゆることを起きうることとして捉え、多様ゆえに迷う選択を助ける人がいて、課題を切り分けてこそ専門家が機能すると考えます。
これまでの活動からもその必要性と有用性は確認してきており、コンシェルジュ的な窓口を設けることといたしました。
対応できる頻度や時間がまだまだ限られてはおりますが、これまでにないスタイルのサポートを継続してまいります。
今後ともよろしくお願いいたします。